名古屋市の認知症、動脈硬化、自律神経失調症、その他脳、神経に関する専門的クリニック

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認知症が増えている!

認知症が増えてきた原因は以下の4つです。

  • 1高齢化

     認知症は一般に老後になって発症します。昔はボケる前に死んでいく人が多かったわけです。その意味からは、“ボケられるまで長生きできた” ことを幸せに思うべきかもしれません。

  • 2メタボの増加

     認知症の多くは変性疾患といって脳内に異常物質が溜まることで起こります。メタボも内臓脂肪などの異常物質が体内で増えていく状態で、“余り病” といえます。認知症で一番多いアルツハイマー病ではアミロイドという異常物質が脳内に “余る” ことが知られています。

  • 3フレイル

     100歳時代の現代では、フレイルが老後襲って来ます。80歳を過ぎると心身の虚弱が進んでいくことは避けられず、メタボとは逆に体内に栄養分が足りなくなって色々と支障が出てきます。これがフレイルで、脳内でも情報を伝達する神経ホルモンの不足が起こってきます。アルツハイマー病ではアセチルコリンなどの神経ホルモンが不足して認知機能が低下していきます。

  • 4ストレス

     現代はストレス社会で、ストレスあるいはストレスから起こる自律神経失調症で神経細胞がどんどん弱って死んでいってしまうのです。

 さらに最近はコロナ禍も悪い影響を及ぼしています。感染を恐れて家に引きこもっていれば運動不足でメタボが進みます。高齢者は足腰が弱ってしまい、ますます外出の機会を失い、活動しなければフレイルが忍び寄ります。コロナ禍では自粛というストレスも増すでしょう。このように認知症は今後、どんどん増えていくことが予想されます。気をつけて下さい。

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