神経内科 渡辺クリニック

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疲労とは?

 「疲れる」、「だるい」などと訴える患者が多くみえます。疲労感はどこから来るのでしょう?

 医者が疲労感を相談された場合、まず悪性腫瘍(癌)などの消耗性疾患の存在を疑います。医者は悪い病気から考えていくように診療の訓練をされているからです。一通り検査する場合もありますが、その場合、参考になるのは体重です。徐々に体重が減っていくなら、やはり消耗性の疾患が潜む場合もあり、可能性が高くなります。

 悪性腫瘍がなくても、肝臓や腎臓などに障害があっても、疲労感は生じます。また甲状腺ホルモンの分泌低下も倦怠感の原因になります。甲状腺機能低下症は認知症(ボーとして頭の回転が悪い状態)の原因にもなります。鑑別診断の中に入れねばなりません。これらは血液検査で簡単に調べることが出来ます。これらが発見されれば、急いでその治療を行わねばなりません。

 しかしこれらの内科的に重要な疾患が存在せず、疲労感が起こる場合が大半なのです。そのような場合、ビタミンやミネラルの不足が次に考えられます。活動する時、エネルギー代謝が進みます。食物として摂取された糖質や脂質を活動のエネルギーに変えるため、種々のミネラルやビタミンB群などが酵素として働きます。特にビタミンB群の不足は疲労に直結します。お勧めの食材は、豚肉、卵、魚介類、ほうれん草、落花生、納豆、うなぎなどです。

 ビタミンB群の働きを補助する栄養素としてビタミンC(野菜、果物など)、マグネシウム(魚介類、納豆、落花生など)のようなミネラルがあり、これらの不足も疲労の原因になります。以上のようなビタミン、ミネラルは自然食品に含まれ、加工すればするほど失われていきます。出来るだけ自然食品を摂るよう心掛けましょう。

 食事のバランスにも問題がないなら、次に考慮せねばならないのが自律神経失調症です。自律神経失調症では交感神経が副交感神経を上回るため、内臓が戦闘モードに入ってしまうのです。その結果、疲労感が生じる訳で、心臓なら動悸が起こります。休んでいるのに走っているのと同様な状態なら、疲れるのは当たり前です。これを慢性疲労症候群と名付けることもあります。無意味に心臓が働いてしまい、どんどん消耗してしまうのです。

 上に述べた全てが正常なら、運動不足なのかも知れません。運動不足の人がたまに運動すると筋肉内に乳酸という疲労物質が溜まります。だるくても運動を続けると疲労感が和らぐ場合もあります。一口に「疲労」と言っても、原因は多岐にわたるのですが、私は以上のような順序で患者を診ています。

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