神経内科 渡辺クリニック

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肥満にもいろいろあり

 体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数字を肥満指数(BMI)と言います。私の場合、体重73Kg、身長178cmですから、BMIは約23になります。標準体重はBMIが22〜23ですから、私の体重は標準と言えます。BMIが25以上の場合を肥満と定義しています。みなさんはどうでしょう?
かなりの人が肥満の中に入っていることと思います。肥満は動脈硬化の危険因子であるとも言われ、注意を要します。しかし肥満=メタボリック症候群というわけではありません。「良い肥え方」もあるのです。

 胴体を輪切りにしたとして、中心部にあるのが内臓です。内臓を取り巻く脂肪を内臓脂肪と言います。そしてその周りの脂肪、すなわち外からつまめる脂肪を皮下脂肪と言うのです。皮下脂肪と内臓脂肪の間には腹膜があり、2つの脂肪組織は別世界なのです。よく"脂肪吸引"といって脂肪を吸い取る手術のことを耳にしますが、内臓脂肪は腹膜の内側にあるので、脂肪吸引出来ません。そしてこの内臓脂肪の多い肥満こそがメタボリック症候群なのです。内臓脂肪型肥満がメタボリック症候群を起こし、「悪い肥え方」ということになります。皮下脂肪は内臓を衝撃から守る鎧の役目をし、また保温効果もあります。「良い脂肪」と言えるのです。

 一方、内臓脂肪からは動脈硬化を起こす悪いホルモンが分泌され、さらには癌の元にもなる物質も分泌されるとも言われます。その結果、命を縮めることになり、それらを総称してメタボリック症候群と呼ぶのです。

 以上のように、肥満の場合でも、内臓脂肪型か皮下脂肪型かを見極める必要があるのです。皮下脂肪型の肥満なら一安心。ゆっくり体重を減らしていけば良いのです。もし減らなくても、内科的にはそれほど疾病の心配はありませんが、膝関節などに負担がかかり、高齢になった時、歩行に支障をきたす場合があります。皮下脂肪型肥満は女性に多く、また変形性膝関節症も女性に圧倒的に多いことを認識すべきです。食事、特に夜食を減らし、食材では脂肪を燃やす働きのあるビタミンB群を摂取するよう心掛けましょう。

 同じ脂肪でも皮下脂肪でなく内臓脂肪が増えるのは、体質と言う外ありません。内臓脂肪型肥満は男性に多く、これが男性で女性より10年近く平均寿命が短いことの原因になるのです。自分が内臓脂肪型肥満だとわかったら、これを少しでも減らすことに努力を傾ける必要があります。

 努力とは有酸素運動、すなわち散歩です。

 一日8000歩くらいを目標に歩きましょう。

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