神経内科 渡辺クリニック
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認知症は早期発見、早期治療

"" 認知症を診療して思うことは、最初と最後が大切ということです。認知症診療の最初とは早期発見のことで、最後とは終末期の対応のことだと思います。終末期に関しての考え方は後に述べるとして、ここでは早期発見のための検査について述べたいと思います。

 現在のところ、認知症の検査を進んで受ける患者は多くありません。たとえ認知症が始まってきていても、患者は上手に取り繕って診察室で受け答えするため、なかなか認知症の存在に気がつきません。私は認知症の専門医ですが、往々に認知症を見逃してしまいます。家族の人が患者の物忘れを心配するか、診察室の外での様子が変なので周囲が不審に思うか、で認知症を疑う場合が多いのです。しかしこれらの場合、かなり進行した認知症であることが多いです。認知症の治療は進行した段階で始めるより、早期に着手する方がずっと効果的です。やはり物忘れが気になった段階で、自ら受診してもらうことが重要なのです。

 そうは言っても、なかなか進んで認知症の検査を受ける気にはならないものです。ここで一般の健診を思い出してみましょう。多くの人が健診を受けます。異常が認められたら、精密検査を勧められるのです。そして大体は精密検査で異常なしという結果が出ます。健診では少しの異常でも引っかけるように基準を設けているのです。認知症でもこのような感覚で検査を受けるようにしたらどうでしょうか?
 簡単に検査できて、そこそこの異常が検出できる認知検査を広い範囲で行う必要があると思います。まずは"認知症でないことを確認する"ために調べるのです。もし異常があれば、"念のために"認知症の精密検査を受けるのです。健診で癌を見つけるのと同じ感覚で、認知症の可能性を早期に検査して、厳しく判定することが大切だと思います。

 認知症の検査をする我々も、出来るだけ厳しく判定することが重要と思います。アルツハイマー病は80歳代の人なら2割以上に存在すると言われます。5人に一人はアルツハイマー病という訳ですから、別に認知症は珍しくもなく、恥ずかしいと思うことはないのです。診断が遅れて治療が奏功しない場合も多く見られます。認知症においては、少々"勇み足"の診断も大切だと思います。治療には訓練と服薬がありますが、例え認知症でなかったとしても、予防的に治療を開始することは有用です。患者も医者も、認知症を出来るだけ早く見つける努力が必要と思います。

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