名古屋市の認知症、動脈硬化、自律神経失調症、その他脳、神経に関する専門的クリニック

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医食同源 ~序章~

今月から診察時に健康に良い食材を紹介していきます。健康に良いと言っても、年代により目的は異なります。その患者さんの直面している問題点を自覚してもらうためにも、食事は大事です。

メタボ、ストレス、フレイルに分けて、100くらいの食材を紹介していきます。全ての年代に共通する基本の食材がタンパク質で、ビタミン(特にB)ミネラルがタンパク質を助けるということを覚えてください。メタボ、ストレス、フレイルでそれぞれどう働くかを説明します。

中年を過ぎると代謝が低下してメタボが襲ってきます。代謝の主役は筋肉です。筋肉が減ると栄養分を燃やしきれず、余った栄養分が内臓脂肪になります。内臓脂肪が動脈硬化などの成人病を引き寄せます。タンパク質は筋肉の元で、代謝を上げることになります。ビタミン、ミネラルがそれを助けます。またビタミンBは糖質や脂質の代謝も進め、内臓脂肪を抑えます。

ストレスで活性酸素が生まれ、活性酸素はガンや血管障害を起こし、神経細胞を傷つけます。タンパク質はストレスを抑える働きをします。同じ頃に免疫力も低下してきてガンが一層起こりやすくなります。免疫は白血球が担いますが、白血球の元がタンパク質で、ビタミンやミネラルが白血球を活性化します。

老後はフレイルが敵です。フレイルでは筋肉や神経ホルモンが減ります。筋肉減少で寝たきり、神経ホルモン減少で認知症へ近づきます。タンパク質は神経ホルモンの元でもあり、脳内の情報を伝達する働きをします。

内臓脂肪減少・神経細胞を守る免疫力向上・フレイル予防認知症予防 ← タンパク質ビタミン・ミネラル

少々難しい説明でしたが、とにかく適切なタンパク質とそれを助けるビタミン、ミネラルをたくさん摂るよう工夫すべきです。それぞれの食材でどのようなタンパク質、ビタミン、ミネラルが含まれるのか認識して味わってください。

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